傾く(かぶく)が語源で、歌・舞・伎が見事に当てはまったその世界。
なかなか先達も多いですし、幅広く深い世界ですが、はじめての方にもわかりやすい様に、様々な角度から情報発信をします。
電脳和風的 歌舞伎の見方
歌舞伎という観る際に、人により見方が異なる。それは、人によりということもあれば、その人の感情及び体調により変わることがある。例えば私がこのHPで記している印象と、新聞等での批評、そして渡辺保さんや利根川裕さん等の一家言ある方とは、同じ演目でも評価が大幅に異なる。その際の評価の差がどこから生まれてくるかを考えてみると、その舞台をみる視点・切り口の差が、結果としての評価の差を大きく出している様に思える。こんな式は成り立つまいか。
歌舞伎舞台の印象・評価 = 自分の状態 × 時間の観点 × 場の観点
①自分の状態:
没入派 | とにかく感情移入、舞台にジャックインして楽しむ派 |
批評派 | 論理的、分析的に舞台をみて楽しむ派 |
②時間の観点:
瞬間モード | 見得のポーズや、女形の指先など、瞬間の美を愛でる |
演目全体モード | その舞台の進行から変化を読み取り感じる |
歴史比較モード | XX代目と比較して・・・と過去の名優との比較で味わう |
③場の観点:
フェティッシュモード | オペラグラスで一人の役者の顔や手先のさばきまでを注目し官能を味わう |
役者モード | 主役と準主役級の名の通った役者の立居振舞いを堪能する |
舞台モード | 味ある脇役から、長唄等の音楽までを総合評価する |